借地借家法の注意点

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今の日本には旧法の借地権、新法の普通借地権や定期借地権が混在していることとなります。例えば、借地人の中には地主から旧法から新法に変えて欲しいといわれることもあると思います。その場合、旧法の借地権から定期借地権への乗り換えを要求してきたことと考えましょう。定期借地権は更新ができない契約なので、旧法借地権者にとって有利なことよりも不利なことが多いはずです。借地権を旧法から新法に変更することは基本的にできないので、旧法に基づく借地権契約を一旦解除してから、新法に基づいて新規契約を結ばなければいけません

また、借家人に不利になるような特約は、借地借家法によって無効になる場合もあります。そもそも借地借家法は、借地人や借家人を保護するための法律です。そのため、借家人に不利な特約は無効になると考える人も多いです。しかし、無効になる特約は借地借家法の26条から29条、31条、34条、35条の規定に違反するものだけになります。したがって、これ以外の規定に反するものや規定にないものは、借家人に不利になるような特約であっても無効になりません。

それから、借地権が地上権か賃借権かによって、売却の承諾の有無や手順がそれぞれ異なることに対しても注意が必要です。

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制定までの歴史

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1992年から適用されている借地借家法ですが、この法律が制定されるまでどのような道のりがあったのでしょうか。かつては米で税金を納めていましたが、1875年に現金で税金を納める地租改正が執行されました。高い税金を納めにくくなり、土地を手放す人が増えました。1894年からの戦争で土地の価格が高くなり、借地権者の立ち退きが増えました。そして、1909年に制定された建物保護ニ関スル法律で、新しい地主への対抗力が認められました。1921年に借地法や借家法が制定されましたが、賃借人保護にはまだ至っていません。

それから、関東大震災や日中戦争などでさらに土地の価格が上がりました。これ以上地代や家賃が上がらないように政府が統制にかかりましたが、今度はその影響で立ち退きが増えたので、1941年に借地法や借家法の改正が行われました。これにより、賃借人保護が一気に進んでいきました。

普通借地権では、地主と借地人の認識にズレが発生してしまいます。また、借地人の権利が強いので地主にとっては不利でした。そこで1992年に新法が制定されました。その時に創られた定期借地権のお陰で、地主が有利になりました。定期借地権は、地主に返らない土地をなくすことを目的にしていますが、旧法が適用されている場合もあるので、今でも地主に返らない土地が存在しています。

旧法との違い

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借地借家法は1992年8月1日から適用されましたが、1992年7月31日以前から土地を借りている場合は旧法である借地法が適用されます。旧法と新法の違いは、まず、定期借地権は旧法にはありませんでしたが、新法である借地借家法から定められました。次に、新法は建物の種類に関わらず契約更新期間を一定のものにしましたが、旧法では、堅固建物は初期が60年で以降は30年ずつ、非堅固建物は初期が30年で以降が20年ずつとなっていました。また、旧法では借りている人の権利が強く、特別な事情が無い限り契約が更新され続けます。その存続期間が定められていると借地権は消えませんが、そうでない場合は建物と一緒に借地権も消えてしまいます。再築の場合でも違いがあります。旧法の場合は地主は契約を解除することはできませんが、新法の場合は、借りている人は地主の許可を取る必要があります。許可を取っていないと借地権が消えます。このように新法は地主の権利を旧法より強くしたものだといえます。

さらに、商業施設や工場、物流施設などで認められる定期借地権には、次のようなメリットもあります。地主は、事業を起こす際に本来必要な借り入れが不要になります。借りる人は、土地を買うより安い値段で土地を借りられるようになります。

借地借家法とは

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借地借家法は、借地契約と借家契約について定めた法律で、土地や建物を借りている人を守るための法律です。この法律は、契約期間を長めに設定して、強制的に契約期間を更新して、契約を簡単に終わらせないようにするためのもので、民法の契約や効力に対して優先されます。また、借地人や借家人の権利を民法より有利にしたものですが、そうでない場合も含まれます。

建物を所有する権利である地上権や土地賃借権のことを借地権ともいいます。普通借地権の設定できる契約期間は最低30年で、更新初回は20年、2回目以降は10年となっています。それに対して、建物の契約の更新ができない借地権は定期借地権といいます。一般定期借地権の契約期間は50年から設定できます。また、土地を借りた人を借地権者、土地を貸した人を借地権設定者といいます。

定期借地権は他にも種類があります。建物譲渡特約付借地権は、契約期間が満了になった時に、地主に返却する特約付きの契約で、設定できる年数は30年以上となります。事業用定期借地権の設定年数は10年以上50年未満になります。定期借家契約も契約期間が終了すれば、その後の更新が認められません。借家の存続期間は設定しなくてもいいのですが、契約更新をしないことを伝えなかったら、契約が更新します。また、存続期間を定めても1年未満の場合は存続期間の無い契約になります。当サイトでは、借地借家法と今までの法律である民法との違いを比較したものを説明します。